整体学の紹介
整体とは何か?

整体とは何か?

当院が“整体”の発祥だと考えているのは、野口晴哉という人物が創始者となっているものです。

整体という言葉が初めて登場したのは大正~昭和初期と言われます。(諸説ある様ですが)
第二次世界大戦による混乱で、自分が持っている優れた知識・技術の喪失を危惧した各療法の名人達が集まり、それぞれが持つ療法の中で、確かに有効なもののみを抜粋してできたものが“整体操法”と呼ばれる様になりました。
ですから、整体は様々な手技療法の集大成と言えます。
そして、“整体”というのはそもそもは「身体全体のバランスが整った状態」を指し、それに導く療法を“整体法”もしくは“整体操法”と言います。

その整体をベースとし、自分なりの解釈を交えて“アプローチ整体”は構成されています。

整体(整った体)とは

整体という言葉は、名詞的な意味として知られていますが、「整った体」という意味もあります。 人としての個性を発揮し、尚且つ統一性のとれた自然な状態。環境の変化や自身の状態に敏感な身体の事を“整体”と呼びます。  

つまり整体という技術は、整体(整った体)をつくるためのものです。

マッサージやカイロプラクティックとの違い

筋肉をほぐして体液の流れを良くしようとする点はマッサージと共通していると思います。
また、整体を構成する各種療法の中には指圧もあったそうなので、その名残はあるでしょう。
しかしながら、マッサージの目的は全身の筋肉を緩める事にありますが、整体の目的は上にある様にバランスの整った状態に導く事にあります。
バランスを整えるというのは、硬くなっている部位は緩めますが、必要以上に緩んでいる部位には適度な緊張を与える事にもなります。
部位の捉え方や手順、押さえる点なども異なります。
明確な違いとして、マッサージは押さえる事を重視していますが、整体の技術は「抜く」事にこそ重点を置いています。押すのはあくまでも、その先にある「力の抜き」のためです。
カイロプラクティックはアメリカ発祥の療法です。
こちらも整体を構成する療法の1つではありますが、整体とは全く別物です。
背骨の歪みを整える事で様々な症状を改善しようとする療法ですが、整体は特別背骨だけを重視しません。
さらに言えば、カイロの矯正は「真っ直ぐにする」事を良しとしますが、整体では必ずしも真っ直ぐを良しとはしません。
整体の場合、骨格の歪みは歪む理由があって歪んでいると考えますので、闇雲に真っ直ぐにする様な事はしません。
その他にも違いは多々ありますが、一部を紹介すると上記の様になります。

お産の歴史

今では知る人もほとんどいませんが、整体師がお産に携わっていた時代がありました。当時は麻酔を使わない無痛分娩で知られていました。

現代型出産では検診は定期的にするものの、無事に産むための調整などは行いません。そしていざ出産となった時に、何かトラブルが起こると大病院へと搬送したりして急に慌てる事になります。私共から観ますと、これが大変可笑しな話で、無事に産める様な状況を事前に作っていく事が産科医の本当の仕事であろうと思うのです。

ですから整体型出産の場合、出産の瞬間は母親1人部屋に残し、そこで1人で産ませます。これこそ本当の自然分娩な訳で、余計な手を加えるのは母子のために良くないと考えます。近年はちょっと予定日より遅れただけでも促進剤を使いますが、オススメは出来ません。
ちなみに逆子を戻す技術も有るのですが、それでも戻らない場合は赤ちゃんが逆さでいたいのだと捉え、逆子のまま出産する事も可能でした。
そういった現代では危険とも無謀とも取れる「お産」な訳ですが、整体型出産によって異常があった事は母子共に一度も無いのです。それは産んだ時だけでなく、その後数十年と経過を観ても無いのですから、やはり身体に優しいお産だったのだと言えるでしょう。

赤ちゃんを産んだから体型が崩れたとか、シミができやすくなったとか、色々と美容の悩みを聞きます。しかし整体では「出産は最高の美容法」と位置づけています。産み方と、産後の過ごし方次第なのです。

人命救助

整体の創始者である野口晴哉は、川で人が溺れると頻繁に駆り出されていました。ライフセーバーの様に泳いで助けるためではありません。水を飲んで気を失っている人に気付けするためです。
現代の整体師がこの技術を使う機会は滅多にありませんが、今でも「嗜み」として受け継がれている技の1つです。

高所から落ちて気を失う人もおりますが、これも同じく気付けの技があります。他の理由で生命が脅かされる事故も、整体師の出番でした。
この技術を学んでも、整体院にそうした急患が運び込まれる訳でも無いですから、役に立つかと言われれば悩みますけど、知っておいて損はないはず。

ちなみに、一般的に行われている人工呼吸や心臓マッサージなどは、整体では一切行いません。

整体とスポーツ

 実は整体は「わざわざ健康を害す必要は無い」という考え方であり、スポーツを推奨していません。
 それは確かに事実なのですが、当院の院長が体操競技出身者であり、スポーツが大好きです。 先人の教えとは異なりますが、「スポーツを全力でサポートしたい」というのが当院のスタイルです。  
 
 ですから当院の整体はそういった面でも野口氏が創った“整体”の考え方を大変尊敬していますが、独自の手技療法もあって野口整体だけではありません。 古武術に観られる日本古来の自然な身体の使い方を良しとし、小さな動きで大きな力を発揮できる身体を目指します。  

 当院は日本代表選手を含め、一流選手に現在も施術しています。
 スポーツ整体と体幹トレーニング&ストレッチを受けていただければ、競技レベルは向上するでしょう。
 スポーツ整体は詳しくはこちら

各種ケガの治療

骨折の治療でも有名だった整体。しかし柔道整復(接骨院・整骨院)と領域が被っていると言って、怒鳴り込まれたことも有りました。当時柔道整復が行っていた骨接ぎは力ずくで、患者は激痛に耐えなければなりませんでした。整体の骨接ぎに痛みは伴わない。それで怒鳴り込んだ柔道整復師は野口晴哉に骨接ぎを教えて欲しいと折れた。この話は柔道整復師側からすると面白い話じゃないので、伝わっていないかもしれません。(野口晴哉が山口県に行った時の話で、この事は師の著作にも記載されています)

現在は法律上「治療します」という事は言えない。面倒な世の中です。
しかし今でも骨折の治療を頼まれる事は少なからずあります。整体じゃ保険も効きませんから、整形外科を受診する様に言いますが「治りを早くしたいから」という理由で主にアスリートからですけど、骨折の早期回復を頼まれ受けます。
この時に使う技術は「愉気」と呼ばれる整体の最も基本的で、最も重要な技術です。これは骨折だけでなく、切り傷でも擦り傷でも、腱断裂でも何でも使えるのです。アキレス腱断裂など、手術しかないと言われる状態であっても、整体では手術なしで繋がり歩行出来る様になると言われています。(1度の施術で繋がる訳ではありません)
愉気を真似た技術が色々と出回っている昨今ですが、同じ効果が有る訳では無い様です。

国家資格でなく民間資格な理由

諸説ある様ですが、一説には西洋医学のみが医療であると、それまで東洋医学が日本医療の中心だった所から西洋医学以外を切り捨てる指示を政府がしました。欧米化の1つです。
しかしそれに手技療法家が強く反発し、政府もやや折れる形になりました。それで指圧師(マッサージ師)という国家資格を作ったそうです。

しかし手技療法家が全て指圧師ではありません。「私がやっているのは指圧ではない」と考える手技療法家は納得がいかず、指圧師を取得する事を拒みました。その結果、整体は民間資格となっています。

整体の基本制定に関わった1人で、指圧師の永松氏は、按摩指圧マッサージ師の基本制定委員でもあります。ふるまい酒で胃に穴を空けてしまった野口晴哉が、その時自身の治療のために呼んだ人物が永松氏で、この話は有名です。痢症活点という腹部の急処を発見した人物で、痢症活点は今なお整体師にとって重要な急処として使われています。

間違った歴史

ネットで整体について検索しますと、よく「起源は中国の古式マッサージである推拿(すいな)」だと書かれている所があります。これは全く可笑しな間違いです。誰が広めた事なのか不明ですが、どうにもそれが真実の様に広まっているのが不思議でなりません。

整体の基本制定委員の中に、推拿は入っていません。ですから整体の中に推拿と関係する知識も技術も入っていないのです。
また、現在の中国では推拿を行っている所はほとんどありません。風俗業の隠れ蓑として存在はしている、というくらいのものです。

その他にも全く間違った整体の歴史が氾濫しています。

整体から観る 妊娠・出産・育児

あまり知られていませんが、一昔前までは整体師は出産も扱っていた事実があります。
最近は法律的に厳しくなり、出産を扱う整体師はいなくなりました。
それでも培ってきた知識や技術が失われた訳ではありませんので、様々なアドバイスやサポートができます。

整体式の出産は、自然な力を重視します。
ラマーズ法や近年厳しく言われる食事なども、整体では無視します。
出産時ではなく、妊娠期間中に“ある呼吸法”を行う事でお産を楽にし、食べたいと感じる物こそが母体にとっても胎児にとっても必要な物であると考えます。

整体師は骨格を観る事、調整する事のプロフェッショナルですから、出産を扱っていた整体師は逆子でも問題なく自然分娩させていました。
今でも微弱陣痛が続く場合には、骨盤を操作する事でお産をサポートする等の技術が残っています。
また、産後は骨盤矯正する事が常識となってきましたが、産後の経過を正しく行えば不要です。(産後、一番最初に起き上がる時の事を床上げと言います。詳しくは長くなるので省きますが、出産当日や翌日に立ち歩くというのは整体学的には有り得ません。また、2日目からシャワーを浴びるなども止めておく事をオススメします。)

育児に関しても今常識となっている事、マニュアル本に書いてある事などは一切無視します。
例えば生後3ヶ月はなるべく暗い部屋に赤ちゃんをいさせます。
これは母体内の環境から急変しては赤ちゃんにとって多大なストレスになるからです。
その他卒乳の時期や仕方、良しとされる食事などが特徴的です。
整体の基本は「人間が本来持っている力を活かす」という事ですから、出産や育児でもそれは同じなのです。

活元運動とは

 自分の体は、どう動かせば状態が改善するか?を知っているのです。 寝相や貧乏ゆすり、アクビや脚の組みかえ等、無意識に行われる運動を整体では活元運動と呼びます。  
 本来ならば、体の調整は活元運動に任せておけば良いのですが、現代人は頭で考え過ぎて無意識の運動を抑えこんでしまう傾向にあります。
 そこで当院では、整体する事で活元運動を出しやすくさせていただきます。
 ですから整体を受けている最中、終わってから、筋肉が勝手にピクピクと動くかもしれませんが、それはそのまま動くままに任せておいてください。自己調整中という事ですから。

整体師の手

当スクールでは、“手をつくる”という事を大事にしています。
同じ圧力で同じ場所を同じ角度で押さえても、結果に差が出るのは“手”の質に差があるからです。
ですから、授業の中でこの「手をつくる事、手の訓練法」を指導しています。
訓練された手は、問題を抱えるポイントをすぐさま見つける事が可能であるだけでなく、受け手の体に負担をかける事なく調整出来ます。
これが他の手技療法と整体の大きな差になりますので、卒業後も訓練は怠らない様にしてください。

整体式ストレッチ(整体体操)

従来のストレッチとはやり方も目的も異なります。
筋肉や腱を伸ばすのが目的なのではなく、1つのポイントに意識を集め、身体につっかえているものを解消するのが目的です。(結果として柔軟性の向上も伴います。)

骨格の矯正にも用いる事が出来ますし、セルフケアとして用いる事も出来ます。
かなりの種類があるのですが、1つ辺りは1回10秒程度です。短時間で高い効果を発揮できるのが魅力だと思います。

呼吸法

 整体では呼吸を非常に重要視しています。
 体調不良時は呼吸に乱れが出ます。息を吸う力、吐く力のバランスなど、様々なポイントを観ています。  
 また、整体師自身もセルフケアや訓練として数種類の整体式呼吸法を行っています。

整体独特の観方

整体は西洋医学とは全く異なる考え方をしています。
例えば風邪の対処法も随分と異なります。
昔はおでこに氷を当てましたが、今は「おでこに氷を当てても熱は下がらないから意味無い。」と言われます。
しかし、おでこ(実際はおでこではなく、髪の生え際付近が正しい)を冷やすのは熱を下げる目的ではなく、体力を温存させるためです。

他にも打撲の処置や薬に対する考え方など、様々な部分で大きく異なります。
整体をはじめ、日本は東洋医学に大変否定的でしたが、近年大きく見直されてきています。
最近では、東洋医学を勉強される医師や看護士も増えてきました。

当院が重視する部位

整体の中でも、整体師よって重視する部位が違います。
背骨は勿論重要なのですが、当院の場合は腹部を最重要視しております。つまり、内臓の状態ですね。
例え肩コリでも、腰痛でも、基本的にはどの症状であっても腹部を観る事になるかと思います。(服は捲りません。そのままで大丈夫です)  

腹部の観方ですが、手を置くだけ。それが基本です。
場合によっては、ゆっくり軽く押さえさせていただきますが、強く押さえたり、揉んだりする事はありません。  

背骨も腹部も、場所毎に連動する部位があります。
病院の検査でも出ない段階の弱りでも、背骨や腹部には明確に現れます。
それ以外の部位も観ますが、背骨と腹部は必ず観る事になります。

整体型の応急処置・救命救急法

整体には整体型の応急処置法や救命救急法があります。
気を失った人に活を与えて起こす方法、溺れた人の水を吐かせて起こす方法など。 骨折や捻挫も昔は整体でも治療していました。 今
は整形外科や接骨院が保険適用ですから、そちらが専門となっていますが、整体の骨折・脱臼治療は無痛である事が当時は有名でした。  


上がり症を落ち着かせる技法、喘息の発作を抑える技法、アクビを抑える技法などもあります。(抑えない方が良い場合有り)
現在の様に、整体が「ほぐし屋」の様に思われているのは不本意でなりません。整体と謳いながら、指圧のマネをしている所が増え過ぎた弊害かと思いますが、本来の整体はこの様な事も出来るのです。

整体スクール

上記の様に、整体は独特な身体の観方をします。
独学では非常に難しいと思います。短期講習などもたくさんありますが、1週間程度で身に付くものではありません。  
整体師を目指したい訳ではなく、「身体の事を詳しく知っておきたい。家族や友人のためになれば良い」と考えている方には整体科を。
プロとして活動したい、という場合には開業科を。
整体を教える立場にまでなりない、という場合や、より深く学びたいという場合には講師科をオススメいたします。  
整体学は日常でも大いに役立つものだと思っています。 昔は整体を学ぶとなれば一般的な年収以上がかかったと言われますが、現代では安くはないにしても、料金的には学びやすくなったと思います。  

コンビニにせまると言われる整体院の数ですが、実際に整体を行っている所はそれほどなく、他の療術やサロンの隠れ蓑になっているのが現状ですから、しっかり勉強しておけば開業時から差をつけられるでしょう。

「アプローチ整体院の整体を学びたい」という方はスクールのページもご覧下さい。

まとめ

  現在、整体という言葉は多種多様な療術を指します。(療術ではなく、リラクゼーションの場合もある)
 「整体は合わない」とか「整体師は不勉強」などの意見を耳にしますが、それが本当に整体だったのかどうかは分かりません。  
 たくさんありすぎて、どこに行けば良いか判断が難しいと思いますが、よく選んで行かれる事をオススメします。
 当院ブログにて、整体院の見分け方を書いていますので参考になさってください。  
 その他、ご質問やご相談がありましたらお気軽にどうぞ。

整体学のご紹介

四日市・鈴鹿の整体・骨盤矯正・マンツーマンヨガ

教室名 アプローチ整体院
創業 2006年6月1日
事業内容 整体・骨盤矯正ダイエット・ヨガなど
住所 〒510-0944 三重県四日市市笹川4丁目13-2
電話番号 059-340-5117
受付時間 10:00~17:00  定休日:木曜日 臨時休業日あり
予約 完全予約制  
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